ほとんど観る将のひとりごと

たまに指したりもします

棋王戦第三局

 お疲れ様です

棋王戦第三局について書いていきたいと思います

 

藤井棋王の先手で角換りになりました

ここまでくるともう全部角換りな気がしてきますね

 

流行の48金29飛車型(これそろそろ名前付かないのかな)ではなく58金28飛車

型から桂馬を跳ねていくのは久しぶりに見た気がします

 

伊藤七段も事前に想定してた進行ではなかったのか昼の時点で相当時間差がついており、棋王相手にこれは厳しそうだなとみていました

 

馬を作ってもたれて指していくうちに後手陣もうまくまとまっていき、結構やれるんじゃないかなと思っていたのですが飛車を切ってから角打ちが厳しいんですね

 

以下は流れるように棋王の寄せが決まって勝利となりました

棋王が「寄せるぞ」みたいな手を指してからつんのめったり決めそこなうというところを見たことがない気がするのですがどうなってるんでしょうか 強すぎますね

 

カド番に追い込まれた挑戦者ですが次は先手番なのと先日順位戦昇級を決めた勢いを武器に第五局をつかんでほしいと思います

 

それでは

A級の一番長い日

 お疲れ様です

この季節になってきました

今年は挑戦者も降級者も決まっていないということでやってるほうはともかく見てるほうにとっては非常に面白いことになっていました

 

5局眺めていて印象的だったのは負けたほうが降級という鬼勝負の佐々木-斎藤戦の進みが一番早かったことですね

首がかかってる状況だとじっくりした将棋を選ぶのかなと思ってたらそんなことはなく、どんな状況でも得意系でいくんだという気合を感じました

 

どこも難しい将棋がずっと続いていましたが多分終局時間はほとんど一緒だったんですよね

結構珍しいことなんじゃないかなと思います

 

その結果挑戦者は豊島九段

降級することになったのは広瀬九段、斎藤八段となりました

 

降級の二人に関しては誰に対しても言ってそうですがこの二人かあという感じです

当然実力ある二人なのでまたA級の舞台に戻ってくるだろうと思います

 

基本的に順位の問題で新A級は相当残留しにくいと思うのですが中村八段佐々木八段はその点さすがの残留というところでしょうか 来期の活躍も楽しみです

 

そして名人挑戦を決めた豊島九段ですが久しぶりにタイトル戦で見れるということで楽しみですね

現在は押され気味ですが一時の藤井キラーぶりを発揮してほしいところです

 

名人戦も楽しみです それでは

棋王戦第二局

 先日行われましたね

先手の伊藤七段の戦型に注目していましたがまさかの角換りでした

前回持将棋定跡を持ち出した側が今度はされた側を持つというのは面白いし自信を感じさせますね

戦型が決まってからは特有のスピードでどんどん進んでいきました

もう珍しくないとはいえお互いの研究量に圧倒されます

昼休憩あたりの局面は後手陣はスカスカなものの先手も飛車桂馬だけでは攻め潰すのも難しいのかなとみていました 感想戦見てる感じではお互い難しいと思ってたみたいですね

 

昼休憩から再開後は長考の連続でさすがタイトル戦だなあという感じ

伊藤七段の竜を追いながらいつのまにか手厚くなっていく藤井陣を見てさすがの戦上手だと感じました

 

最後は好所に角をでて歩の一発から鮮やかに寄せて棋王の勝利 おみごとでした

 

持将棋定跡ひとつで角換りがかわることは少なくとも人間的にはないということでしょうかね

いくら研究が進んでも完全解析されない限りは「結局難しい」ということになりそうです

それをこの棋王戦の二局で教えてもらった気がします

 

次も楽しみです それでは

指導対局の思い出

 お久しぶりです

今回は昔受けた指導対局のことについて書いていこうと思います

 

コロナ渦に入る前くらいだったと思うので相当昔ですが…

 

のんびりSNSを眺めていたら近場で糸谷八段の指導対局が受けられるという記事を見て、好きな棋士だし興味もあったので試しに行ってみようと思いました

 

ただ、駒落ちの定跡とか一切知らなかったのでちょっとは勉強したほうがいいのかなあ…と急遽所司先生の駒落ち定跡の本を買って必死に並べていました

 

一応付け焼刃の知識を得て会場に行って申し込みます

ほかにも結構人数がいたのですこしほっとしました

普段画面の向こうや棋譜だけでしか見ない先生を見てかなり緊張したのを覚えてます

 

で、いざ実践ですが最初は定跡通りに進めてくれて「ああ勉強しといてよかったなあ」と思っていたのもつかの間。「あれー…いつのまにこんなはずでは…」という盤面になって投了。当たり前ですがプロはすごいんだなあという気持ちでした

 

感想戦では定跡をよく勉強してることを褒められた気がします

 

終わって人心地ついたあとほかの人の将棋をちらっと眺めているとみんながみんな情定跡どおりではなく自由に指してる方もいるのをみてちょっと構えすぎたのかな?と思いました もうちょっと気楽でよかったのかもしれない

 

最近SNS指導対局が厳しすぎるという意見を何回か見たのですが、私は「プロの先生には思いっきりぼこぼこにしにきてほしい」というタイプなのでそういう人もいるんだという感じでした

自分が将棋覚えた初心者のころ有段者にぼこぼこにされたとき「そういうやりかたがあるんだー」と思って育ったのもあるかもしれませんが難しい話だなと思いました。私みたいなのが少数派なのかもしれない

 

とはいえ憧れの棋士に教えてもらえる遊んでもらえるいい機会なのでもし悩んでる人がいたら受けてみるのをおすすめします

定跡とか覚えなきゃいけないのはハードルが…と思う方もいるとは思いますが結構自由に指しても大丈夫な気はします。少なくとも怒られはしないと思います

 

受けに行って勝たせてもらったらラッキー、負けてもプロはすごいなあくらいの気持ちでいいんじゃないでしょうか 私は楽しかったです

 

それでは

 

 

朝日杯

こんばんは

先日朝日杯がありました ちょっとずつ書いていこうと思います

 

永瀬西田戦

対抗系からガチガチの永瀬玉に対して振り飛車がどう工夫していくのかという将棋だったと思いますが結局は陣形差が活きてしまったのかなという印象

入玉模様になって西田五段のガッツは感じられましたがやはり永瀬強しという内容でした

 

藤井糸谷戦

居飛車の…急戦になるんでしょうか なかなか激しい将棋でした

終盤相当藤井玉が危うく見えましたがギリギリのしのぎを見せて最後は超手数を詰まして勝つのはさすがだなという印象 糸谷八段の勝負術も見ごたえがありました

 

藤井永瀬戦

王座戦でもあたったカードで楽しみな将棋

永瀬九段の序盤の準備量にはいつも驚かされます

正直この二人の将棋は難しすぎてわからないのですが…序盤で得た有利をきっちりキープして最後まで守り切った永瀬九段がさすがだったということになると思います

王座戦では悔しい思いをしたと思うのでこの優勝は大きいと思います おめでとうございます

 

この日は休みだったこともあり中継をのんびり眺めていたのですが解説も豪華で非常にいい一日になりました 羽生さんが楽しそうにしてるのを眺めてるだけでも楽しい

 

楽しい将棋が3局も見れていい日でした 短時間棋戦ならではですね

それでは

王将戦決着

 先日王将戦が決着しましたね

結果は藤井王将の4-0でストレート決着となりました 本当に強い

振り返ってみると終始藤井王将が手厚く指して菅井八段のよさを封じていってまさに圧勝と呼べる将棋が多かったように思います

あの菅井八段相手にあの終局図を作り上げるというのが信じられないという気持ちでみていました 振り飛車党にはつらいシリーズになってしまいました

 

なかなかダメージが残りそうな敗戦にみえましたがそこは気合の菅井八段 また立ち上がって最高の振り飛車を見せてくれることを期待しています

 

…しかし藤井八冠ほんとにつよいなあ…

 

それでは

棋王戦 伊藤匠七段の研究の深さ

 お久しぶりです 今更ながら棋王戦第一局の話です

竜王戦で敗れた伊藤七段が一日制の棋王戦でどのように戦うのか楽しみでした

結果はなんと持将棋でAI将棋界隈ではそれなりに有名な定跡?みたいですね

入玉時の点数法の違いで評価値は先手に触れてるもののプロの対局なら引き分けになるみたいです

 

 角換りかーどんな将棋になるのかなと戦型確認だけして昼休憩に局面をみてびっくりしました しかし、まだ難しそうなとこから入玉はできそうだというプロの感覚はすごいですね

 

さすがに全部が全部研究手順ではないと思いますが、持将棋定跡の局面に誘導して藤井八冠相手にきっちり持将棋を成立させて後手番を引き分けに持ち込んだところに伊藤七段の執念を感じました

 

この将棋で先手角換りは新たな課題を突き付けられた形になったのでこれから先手がどうしていくのか、もしくは使われなくなってしまうのか非常に興味深いです

 

第二局も楽しみです それでは